| さわっち院長のひとりごと1 なぜヘッドマークをつけない!? |
私はひとりごとが好きなもので、これから診察の合間のひとりごとを公開して行こうと思ったんですが、まずは2年前に書いた記事があるので、それから見ていただきましょうか。
国鉄時代末期の「スーパーひたち」でそれは始まった。 国鉄が転身したJR、そして各私鉄は、次々に新型特急を世に送り出した。
その種類は数え上げればきりがないが、特にJRの場合、共通していえることは 路線の性格にあった車両、つまり車両の共通化を図ってきた国鉄とは
180度方向転換して、路線別に全く違う車両を作り出したのである。
たとえば、東京を発車する各方面の特急は、どれも違う顔を 持つようになってきた。
ところで、乗客が乗るべき列車を判別する方法に、ホームの案内表示、 ホームにかかるアナウンス、列車の横方向幕などがあるが、
特急列車が登場した昔の時代から親しまれているものに、 ヘッドマークというものがある。
上野駅のような頭端式のホームであれば、改札の手前からホームに止まっている 列車をヘッドマークで確認することができる。途中駅でも、ホームで駅弁やお茶を
買い、タバコを吸いながら特急を待っていれば、全面に大きなマークをつけた 列車が入ってくる。自分の乗るべき列車であることが一目でわかる。これは当然必要なサービスであると考えたい。
ところが、そのヘッドマークを掲げない列車が増えてきた。
まず最初にヘッドマークをつけなかった特急は新幹線であろう。 しかし、これはその形自体が登場時はセンセーショナルであっただろうし、
現在は日本国民に深く定着したものになっているだろう。 第一、新幹線乗り場は基本的に特別なホームである。 まちがえるとすれば「ひかり」と「こだま」のような新幹線同士のパターンだろうが、今や新幹線の停車駅は多種多様で名称だけでは判別できないから、
どの駅も案内を徹底している。
では、最近登場した特急たちはどうであろうか? 路線別に専用の車両がつくられているから、 どんな車両に乗るかさえ知っていれば問題はないように見える。しかし、
同じ車両が違う名称で走っている場合はどうであろうか。 名称を変えている意味すらなくなってくるのではないかとも思える。
その典型的な例が東武日光線の特急ではないだろうか。 ここでは、日光へ行く特急を「けごん」、鬼怒川温泉へ行く特急を「きぬ」
と使い分けている。実際、新型の特急が導入される前はその名前を 堂々と掲げ、それは行き先表示の代わりにもなっていた。 ところが現在使用されている車両はヘッドマークがなく、
どっちなのかわからなくなってしまった。 たしかにどっちが目的地でも下今市でそれぞれの方面へ接続しているし、 全車指定席だから問題はないのかもしれない。
では、なぜ名称をわざわざ変えているのか? と問いたい。 255系を使用している房総特急「ビューさざなみ」「ビューわかしお」の場合も同じ事がいえる。
こちらの場合は行き先が全く違うので、間違えたら大騒ぎだろう。
同じような例が、北陸線の特急「サンダーバード」と「はくたか」だ。 この列車は赤い色をした亜種が「はくたか」に存在するものの、
基本的に前面は区別が付かない。それなのに側面にはそれぞれの特急名をロゴマークで 表示してあり、共通運用できないようになっている。共通運用しないならなぜ
違う色なり形なりにしなかったのかと思う。
常磐線特急「フレッシュひたち」の場合は、その車両の色が5種類存在して、 まずまちがいなく乗る度に違う色が来るだろう。それなのに、すべて「フレッシュひたち」
なのだから、あの色が違うのはいったい何?と混乱する人も多いはずだ。
良い例はJR北海道だ。最近登場したものでは283系気動車があるが、なにかと見にくいと 評判の悪いLED(発光ダイオード)であるものの、きちんと列車名を表示している。JR九州は車両にロゴマークを散りばめ、多少派手すぎるきらいはあるものの、アピールができている。
通勤電車の場合では、ホームにあがれば電車が到着していて、方向幕やアナウンスのみで判別し、全面の表示に目が行かないこともしばしば。
とりあえず横の表示を徹底すればよいのかもしれない。しかし、特急は入ってくるのを 待つ人が多いし、初めて乗る人も多いし、乗りなれた人でも停車駅や行き先によって列車名が変わるようなものを瞬時に判別する手段として
必要としている人は多いはずである。
列車名というのは指定席を発行する時の区別手段だけではない。 乗客に自分の乗る列車を判別してもらう意味も含まれている。それならば、元来行われてきたヘッドマークというサービスを
やめるべきではないだろう。とにかく列車名を区別するならその名称のアピールを怠るべきではないと考える。